甘酒と甘糀。

こんにちは。暑さが厳しさを増す昨今。
いかがお過ごしでしょうか。

暑い夏といえば海に山、プールといったレジャーが盛り上がりを見せ
夏野菜をはじめとした食に彩りが添えられ
心も体も活動的になる、そんな季節です。

そんな季節だからこそ、とっても心配なのが熱中症。

夏になると喧伝され注意喚起が促されるこちら、臓器不全を伴いながら命に関わり、場合によっては後遺障害をも引き起こす非常に厄介な症状です。「よく聞く言葉だからまぁ大丈夫だろう」と思わずに、無理なく安全に過ごすことが何よりです。

熱中症も怖いですが、この暑さで慢性的に陥りやすい夏バテにもご注意を。
室内外の気温差や健康状態、栄養不足に寝不足といったものが不具合として現れる症状を指し
夏バテのまま暑い中で過ごしてしまうと、そのまま熱中症に発展する恐れも。とっても怖いですね。
体調がすぐれない時は、水分やミネラルを多く摂取して無理なく休憩を。

そんな夏バテにピッタリの飲み物がこちら、ブドウ糖や必須アミノ酸を非常に多く含んだ甘糀（あまこうじ）。
特にブドウ糖は内臓や脳のエネルギーとして使われ、暑くて寝苦しい夜には睡眠を手助けしてくれる効果もあります。
疲労回復、栄養補給などなど夏バテに弱った体にはもってこいの飲み物です。

でも甘糀ってあまり聞き慣れない言葉ですよね。それもそのはず、昔の日本では甘糀のことを甘酒（あまざけ）と呼んでいました。

そんな甘酒、夏の風物詩として楽しまれていた背景から夏の季語に設定されています。五・七・五の中に甘酒という季語が使われていたら、それは夏の歌なんですね。

ブドウ糖とかアミノ酸とか呼ばれるずっと前から一足先に夏バテ防止に一役買っていた、そんな甘酒。
その栄養価の持つ効果が喧伝されるまでもなく、体感できるくらい凄いものだったんですね。
我々糀屋としてもぜひ毎日常飲してもらいたい、この夏イチオシの甘糀。

ここいらで少しややこしくなってきたのが
「甘酒」と「甘糀」。

一緒なの？
別なの？
なんなの？

そもそも甘糀とは「糀100%でつくる甘酒」
甘酒とは「糀に色んなものを混ぜてつくる甘酒」
そんな違いがあります。つまり広い意味では甘糀は甘酒の一種と呼べますね。

では何故私たちが甘糀という言葉を使っているのかというと
分かりやすくするため、という理由があります。

先述したように、かつては甘糀のことを「甘酒」と呼んでおり
混ぜ物をした糀の飲み物は亜種の甘酒として「粕酒」「粕汁」などという名称が付いていたと言われています。
なんだかとってもややこしくなりそうな話ですよね。

なので、ここは分かりやすく糀100%でつくる甘酒のことを甘糀と呼び
それ以外を甘酒と呼んでいます。

つまりは成分が濃〜い甘酒＝甘糀、みたいな認識で大丈夫です。

ここで更に生甘糀と甘糀の違いまで説明するとややこしくなるのでまた別の機会に。

さて、そんな甘酒と甘糀ですが、その効能はどう違うの？ということですが
基本的には同じです。

ただ、甘糀の方が糀の成分が濃いのでより栄養価を多く含んでおり、より高い効果が期待できます。また甘糀は混じりっ気のない100%純粋な糀ですので、甘味や旨味をダイレクトに感じつつもクセのない食べやすいものになっています。「甘酒が苦手で。。。」という方が甘糀を試したら、その食べ易さにびっくり！なんてのも当店では日常茶飯事。

「甘酒の濃いやつで夏バテ防止に役立ってしかも飲みやすいなんて最高じゃん！」
と、そんな魅力たっぷりの甘糀。とっても甘くて美味しいですが、糀100%なので当然甘味料も添加物も一切入っておりません。赤ちゃんからお年寄りまで、どなたでもご賞味いただけます。